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クリニック・診療所の閉院手続き(届出と期限の一覧、個人開設と医療法人の違い)

tl;dr 30秒で

  • 診療所の廃止届は、廃止後10日以内に保健所へ出します(医療法第9条)。エックス線装置を備えなくなったときの届出も10日以内です
  • 保険医療機関の廃止届は地方厚生局へ。麻薬診療施設でなくなったら15日以内に麻薬所有届を出し、残った麻薬は50日以内に譲渡するか、届け出て廃棄します
  • スタッフの解雇予告は30日前まで。健康保険・厚生年金の全喪届は5日以内、雇用保険の適用事業所廃止届は10日以内です
  • 医療法人の診療所は、診療所を廃止しても法人は残ります。法人もたたむときには社員総会の決議と知事の認可などを経て解散・清算します

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クリニック・診療所を閉院するときは、保健所、地方厚生局、税務署、年金事務所、ハローワークなど、出す先も期限もばらばらの届出が続きます。無床の診療所を東京都で閉じる場合を例に、届出と期限、個人開設と医療法人の違い、スタッフ・カルテ・医療機器の扱いを、2026年10月時点の法令と公的な案内にもとづいて整理しました。

updated 2026.10.08 · written by ai from primary sources · 出典はページの末尾に

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閉院までの順番

閉院の手続きは、閉院日より前に済ませることと、閉院したあと期限内に出す届出に分かれます。届出の多くは「廃止したあと何日以内」と決まっていますが、スタッフへの解雇予告や患者さんへのお知らせ、残った麻薬の譲渡先探しのように、閉院の前から段取りが要るものもあります。

閉院日から逆算すると、たとえば次のような順番になります。閉院前の時期は目安で、閉院後の日数は法令や公的な案内で決まっている期限です。

時期主なこと
閉院の6〜3か月前閉院日を決める(承継の可能性もあわせて考える)。リース・保守・賃貸借の契約の解約条件を確かめる
閉院の3〜1か月前スタッフに知らせ、30日前までに解雇を予告する。患者さんに知らせ、紹介状の準備を始める。医療機器・医薬品の譲り先や処分の方法を決める
閉院後5日以内健康保険・厚生年金保険の適用事業所全喪届
閉院後10日以内診療所廃止届、エックス線装置の廃止届、雇用保険の適用事業所廃止届と資格喪失届、生活保護法の指定医療機関の廃止届
閉院後15日以内麻薬施用者・麻薬管理者の業務廃止届、麻薬所有届
閉院後すみやかに保険医療機関の廃止届、指定自立支援医療機関・指定難病・小児慢性特定疾病の指定医療機関の届出、消費税の事業廃止届出書
閉院後1か月以内給与支払事務所等の廃止届出書
閉院後50日以内残った麻薬の譲渡、または届け出たうえでの廃棄。労働保険の確定保険料の申告
廃業した年分の確定申告期限まで個人事業の開業・廃業等届出書、所得税の青色申告の取りやめ届出書(個人開設の場合)

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届出と期限の一覧(東京都の場合)

東京都の特別区では区の保健所、多摩地区では都の保健所が診療所の届出の窓口です。様式や出し方は保健所ごとに違うので、出す前に確かめます。たとえば東京都の多摩府中保健所は、廃止届の郵送を受け付けず、開設者本人(医療法人は代表者)が来所する扱いです。

保険医療機関には「廃止」と「辞退」の2つの手続きがあります。関東信越厚生局の案内によると、辞退は診療を続けながら保険診療だけをやめる場合の手続きで、1か月以上前に申し出ます。閉院するときは廃止届を出し、保健所に廃止届を出していても厚生局にも出す必要があります。

届出出す先期限根拠
診療所廃止届保健所(特別区は区の保健所)廃止後10日以内医療法第9条
診療用エックス線装置の廃止届保健所備えなくなってから10日以内医療法施行規則第24条・第29条
保険医療機関の廃止届地方厚生局(東京都は関東信越厚生局 東京事務所)廃止したとき(日数の定めは厚生局の案内に無い)関東信越厚生局の案内
生活保護法の指定医療機関の廃止届東京都(保険医療機関の廃止届と同時に厚生局へ出せば、改めて出さなくてよい)10日以内生活保護法第50条の2
指定自立支援医療機関・指定難病・小児慢性特定疾病の指定医療機関の届出東京都速やかに各法の施行規則
労災保険指定医療機関の休止・辞退届都道府県労働局日数の定めは確認できず労災保険法施行規則第11条
麻薬施用者・麻薬管理者の業務廃止届東京都 保健医療局 薬務課15日以内麻薬及び向精神薬取締法第7条
麻薬所有届東京都 保健医療局 薬務課麻薬診療施設でなくなってから15日以内麻薬及び向精神薬取締法第36条
健康保険・厚生年金保険 適用事業所全喪届年金事務所・事務センター5日以内日本年金機構の案内
雇用保険 適用事業所廃止届・資格喪失届ハローワーク翌日から10日以内厚生労働省の手続き一覧
労働保険 確定保険料申告書労働局・労働基準監督署保険関係が消滅した日から50日以内労働保険の保険料の徴収等に関する法律第19条
給与支払事務所等の廃止届出書税務署1か月以内所得税法第230条
個人事業の開業・廃業等届出書税務署廃業した年分の確定申告期限まで所得税法第229条
所得税の青色申告の取りやめ届出書税務署取りやめる年分の確定申告期限まで国税庁の案内
消費税の事業廃止届出書(課税事業者)税務署速やかに国税庁の案内

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個人開設と医療法人の違い

個人開設の診療所は、診療所廃止届と保険医療機関の廃止届、税務署への廃業届などで閉院の手続きが一通り終わります。開設者が亡くなった場合には廃止届の代わりに、戸籍法の届出義務者が10日以内に届け出ます(医療法第9条第2項)。個人事業の廃業届は「1か月以内」と書かれることがありますが、所得税法と国税庁の案内によると、期限は廃業した年分の確定申告期限までです。従業員に給与を払っていた事務所の廃止届出書のほうが1か月以内です。

医療法人の場合、診療所を廃止しても法人そのものは残ります。東京都の医療法人運営の手引は、診療所の開設や廃止で定款を変える場合、社員総会の決議を経て知事の変更の認可が要るとしています。法人もたたむ場合は解散の手続きに進みます。

解散には知事の認可が要る場合と、届出で足りる場合があります。社員総会の決議で解散するときは、定款に別段の定めがなければ総社員の4分の3以上の賛成が要り、知事が医療審議会の意見を聴いて認可します(医療法第55条)。東京都は医療審議会の日程にあわせた仮申請を求めています。

解散したら、清算人が債権者への公告や債務の弁済を進めます。残った財産は定款で定めた帰属先(国、地方公共団体、持分の定めのない医療法人など)に帰属し、処分されない財産は国庫に帰属します(医療法第56条、第44条第5項)。持分のある医療法人(経過措置医療法人)は扱いが異なるので、定款と都の窓口で確かめます。

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スタッフへの対応

閉院でスタッフを解雇するときは、少なくとも30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を払います。払った平均賃金の日数分だけ、予告の日数を短くできます(労働基準法第20条)。業務上のけがや病気で休んでいる期間とその後30日、産前産後の休業期間とその後30日は解雇できません(同第19条)。

閉院したら、健康保険・厚生年金保険の適用事業所全喪届を5日以内に、雇用保険の適用事業所廃止届とスタッフ一人ひとりの資格喪失届を翌日から10日以内に出します。離職票を希望するスタッフの分は、離職証明書もあわせて出します。

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カルテの保存

診療録(カルテ)は5年間保存します(医師法第24条)。診療所に勤める医師の診療録は、その診療所の管理者が保存します。保険診療の診療録は完結の日から5年、帳簿や書類などは3年の保存です(保険医療機関及び保険医療養担当規則第9条)。

厚生労働省の通知(令和7年8月15日 医政発0815第21号)は、病院・診療所が廃止された場合、診療録は通常は廃止時点の管理者が保存するのが適当とし、患者さんから開示を求められたら原則として応じる必要があるとしています。閉院の前に、誰がどこで保存し、問い合わせをどこで受けるかを決め、患者さんへのお知らせに書いておきます。

診療録を院の外で保存することも、一定の条件のもとで認められています(平成14年3月29日 医政発第0329003号・保発第0329001号)。

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医療機器と医薬品の処分

使わなくなった医療機器を捨てるときは、事業者として廃棄物を適正に処理する責任があります(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第3条)。産業廃棄物の運搬や処分を業者に任せるときは管理票(マニフェスト)を交付し、写しを5年間保存します。使用済みの注射針などの感染性廃棄物は、特別管理産業廃棄物として環境省の感染性廃棄物処理マニュアルに沿って処理します。

まだ使える医療機器なら、ほかの医療機関に譲る方法もあります。中古の医療機器を販売・貸与する業者は、医薬品医療機器等法の販売業の許可や届出のもとで、あらかじめ製造販売業者に通知し、品質の確保について指示があれば従います(同法施行規則第170条)。譲る相手や仲介する業者がこうした手続きをとれるかを確かめておきます。エックス線装置を手放したら、備えなくなってから10日以内に保健所へ届け出ます。

診療所を廃止して麻薬診療施設でなくなったら、15日以内に麻薬所有届を出します(在庫がなくても出します)。残った麻薬は50日以内に、同じ都道府県の麻薬診療施設や麻薬小売業者の免許を受けた薬局などに譲渡するか、届け出たうえで職員の立会いのもとで廃棄します。麻薬帳簿は最終記載の日から2年間保存します(麻薬及び向精神薬取締法第29条・第36条・第39条)。向精神薬は届出なしに、50日以内にほかの向精神薬取扱者へ譲渡できます。

そのほかの医薬品の扱い(卸への返品など)を閉院に即して示した公的な資料は見当たりませんでした。取引のある卸に相談します。

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閉院のほかの選択肢

院を誰かに引き継ぐ承継を選ぶと、患者さんの通院先とスタッフの職場が残ります。個人開設の承継は廃止届と開設届、保険医療機関の新しい指定が基本で、医療法人の承継は社員・理事の交代が中心です。閉院日を決める前に、承継の相手がいるかどうかを確かめておくと、選べる道が広がります。

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閉院する院の医療機器とスタッフ

PreMedは東京都内で産婦人科・不妊治療・小児科のクリニックを運営するKAIZENグループの本部です。これから開くクリニックのために、医療機器と、看護師や医療事務・受付などのスタッフを探しています。

閉院する院から、グループのクリニックで使える医療機器を譲っていただくご相談と、スタッフの方の採用のご相談を受けています。院長・事務長からまとめてのご相談も、スタッフご本人からの応募も受け付けます。

閉院を考えている医療機関の方へ →

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よくある質問

  1. 01

    診療所の廃止届はいつまでに、どこへ出しますか?

    廃止後10日以内に、診療所の所在地の保健所へ出します(医療法第9条)。東京都の特別区では区の保健所、多摩地区では都の保健所が窓口です。

  2. 02

    保険医療機関の「廃止」と「辞退」は何が違いますか?

    関東信越厚生局の案内によると、辞退は診療を続けながら保険診療だけをやめる場合の手続きで、1か月以上前に申し出ます。閉院するときは廃止届を出します。

  3. 03

    閉院すると保険医の登録も消えますか?

    保険医の登録は医師個人の申請によるもので、医療機関の指定とは別です。登録を抹消したいときには医師本人が地方厚生局に申し出ます。

  4. 04

    個人事業の廃業届は1か月以内に出すのですか?

    所得税法と国税庁の案内によると、期限は廃業した年分の確定申告期限までです。1か月以内なのは給与支払事務所等の廃止届出書です。

  5. 05

    閉院後のカルテは誰が保存しますか?

    厚生労働省の通知(医政発0815第21号)では、通常は診療所を廃止した時点の管理者が保存するのが適当とされています。保存期間は5年です。

  6. 06

    残った麻薬はどうしますか?

    麻薬診療施設でなくなってから15日以内に麻薬所有届を出し、50日以内に同じ都道府県の麻薬診療施設や薬局などに譲渡するか、届け出たうえで職員の立会いのもとで廃棄します。

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出典

  1. 医療法(昭和23年法律第205号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  2. 医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  3. 医師法(昭和23年法律第201号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  4. 保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  5. 麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  6. 労働基準法(昭和22年法律第49号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  7. 所得税法(昭和40年法律第33号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  8. 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  9. 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)e-Gov法令検索(デジタル庁) · 2026-10-08閲覧
  10. 診療所・歯科診療所を休止、廃止された方東京都 多摩府中保健所 · 2026-06-15更新
  11. 診療所の休止届、廃止届目黒区 · 2026-02-16更新
  12. 保険医療機関・保険薬局の廃止・休止・再開の届出関東信越厚生局 · 2026-10-08閲覧
  13. よくあるご質問(保険医療機関・薬局、受領委任等)関東信越厚生局 · 2025-02-25更新
  14. 指定医療機関・指定施術機関(生活保護法・中国残留邦人等支援法)東京都福祉局 · 2024-02-28更新
  15. 麻薬所有届東京都保健医療局 · 2026-04-27更新
  16. 麻薬取扱いの手引 麻薬診療施設用(令和6年12月改訂)東京都保健医療局 · 2024-12
  17. 医療法人運営の解散に関する手続き東京都保健医療局 · 2026-10-08閲覧
  18. 適用事業所が廃止等により適用事業所に該当しなくなったときの手続き日本年金機構 · 2025-03-28更新
  19. 手続き一覧表(雇用保険)厚生労働省 · 2026-10-08閲覧
  20. 個人事業の開業届出・廃業届出等手続国税庁 · 2026-10-08閲覧
  21. 給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出国税庁 · 2026-10-08閲覧
  22. 事業廃止届出手続(消費税)国税庁 · 2026-10-08閲覧
  23. 美容医療に関する取扱いについて(令和7年8月15日 医政発0815第21号)厚生労働省 · 2025-08-15
  24. 診療録等の保存を行う場所について(平成14年3月29日 医政発第0329003号・保発第0329001号)厚生労働省 · 2002-03-29
  25. 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル(令和8年4月)環境省 · 2026-04

この解説は、公的機関などが公表した資料をもとにAIが書いた一般的な情報です(時点はページの冒頭に記載)。制度は改定されることがあります。個別の判断は、最新の公表資料や所管の窓口でお確かめください。

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